インテグレーション教育とインクルーシブ教育の違いについて
特別支援教育はインテグレーション教育からインクルーシブ教育へ変遷を遂げようとしています。
インテグレーション教育は統合教育といわれており、特別支援教育を例に挙げると障害のある児童生徒が障害のない児童生徒のいる場所で学習をして理解を図ろうというものです。
つまり、普段なかなか接点のないもの同士をどこかの場所に引き合わせて交流を図り、理解を深めあおうという趣旨で行われる教育です。
一方で、インクルーシブ教育は包括教育と呼ばれ、ある集団にいる児童生徒の教育的ニーズを適切に捉え、そのニーズに応じて教育を施していこうという教育法です。
つまり、その集団のなかには障害者もいるし、外国人もいるわけなので、彼らの教育的ニーズをどのように捉えるかが大事であるというわけです。
もともと、この教育方法は差別是正教育が端を発しています。
その集団がより良いものにするためにはどのような教育を行っていけばよいかと考えられた内容が上記の教育法というわけです。
今現在では、一般校と特別支援学校の垣根を取り払い、障害のある児童生徒も、ない児童生徒も全く一緒の学校で学習しようという動きがあるようですが、これはインクルーシブ教育には該当しません。
教育的ニーズに応じて一般校に入学するか特別支援学校に入学するかを家族や本人が決定することができることが重要なのです。
つまり、どちらを選択するのが本人のためになるのかという視点が大事なのです。
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カテゴリー:教育